要点: eBayの2026年リコマース調査から、日本のセラーに見られる仕入れ先の特徴を読み解きます。 調査では、日本のセラーの58%が中古品店やマーケットを訪れて在庫を仕入れると回答しました。
2026年調査が示す日本の仕入れ傾向
eBayの2026年Recommerce Reportでは、日本のセラーについて、58%が中古品店やマーケットを訪れて商品を仕入れると報告されています。対して、複数市場を合わせたセラー調査では85%が自分の持ち物を中古品として出品していました。
この差は、日本の調査回答で実店舗が仕入れ経路の一つとして目立つことを示します。ただし、調査回答の割合は販売件数や売上シェアではありません。特定カテゴリが売れている、あるいは実店舗仕入れの利益率が高いという意味ではありません。
また、58%と85%は同じ質問の国別比較ではありません。58%は日本のセラーについて示された仕入れ行動、85%は複数市場のセラー全体について、自分の持ち物を販売用在庫として使うという回答です。数字の対象が異なるため、差をそのまま「日本のセラーは個人所有品を仕入れに使わない」と読み替えることはできません。レポートの調査結果は、仕入れの選択肢を考えるきっかけとして使い、各セラーの実績とは分けて扱います。
仕入れ先は購入前後の記録で評価する
店舗で見つけた商品は、その場で状態を確認できる反面、移動時間や複数店舗を回るコストがかかります。オンラインでの仕入れは比較しやすい一方、写真だけでは傷や付属品の状態を十分に把握できないことがあります。どちらが優れているかは、商品ジャンルや販売先、検品に使える時間によって変わります。
買付け記録は、次の項目を1商品ごとに残すと振り返りに役立ちます。
| 記録項目 | 購入時に残す内容 | 販売後に追記する内容 |
|---|---|---|
| 仕入れ経路 | 店舗名またはオンライン、購入日 | 同じ経路で再入手できたか |
| 商品の状態 | 型番、傷、動作、欠品、確認できなかった点 | 購入者からの問い合わせや返品理由 |
| 仕入れコスト | 商品代、移動費、検品・整備にかかった費用 | 販売手数料、梱包費、送料など |
| 販売結果 | 想定価格と根拠 | 実際の成約額、販売までの日数、手取り額 |
購入時点ではまだ分からない結果を予想で埋めず、販売後に実績を記録するのがポイントです。こうすると仕入れ判断の精度を、結果を見ながら少しずつ上げられます。
実店舗仕入れを採算で比べる
店舗では現物を手に取って状態を見られる一方、移動や商品確認に時間がかかります。商品価格だけで比較せず、仕入れに使った総コストを記録します。
| 記録項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 商品と仕入れ先 | 店舗・地域・購入日を記録する |
| 仕入れ総額 | 商品代、交通費、梱包資材などを含める |
| 状態と付属品 | 傷、動作確認、欠品を写真とメモで残す |
| 販売結果 | 成約額、送料・手数料、販売までの日数を記録する |
仕入れ先ごとに「いくらで買えたか」だけでなく、販売後に手元へ残った金額まで比較すると、継続する価値のある経路を判断できます。
採算を比べるときは、売価から仕入れ額だけを引くのではなく、実際に発生した費用を同じ基準で集計します。たとえば、商品代、仕入れのための交通費、検品や清掃に使った費用、梱包資材、発送費、販売時の手数料を記録します。費用項目を一部の商品だけ省くと、仕入れ先どうしの比較が不公平になります。
一度の高利益だけで仕入れ先を評価するのも避けましょう。販売までの時間、継続して仕入れられるか、保管場所をどれだけ使うか、状態確認にどれだけ手間がかかるかも運用コストです。商品ごとの利益と作業時間を一緒に見れば、売上額は大きくても手間がかかりすぎる経路を見分けやすくなります。
始めるときは、仕入れ先ごとに少数の商品を記録し、一定期間後に売れた割合と手取り額を比較します。販売前の見込みと結果が違った商品は、その理由もメモします。相場の変化、状態の見落とし、発送サイズの読み違いなど、次の仕入れ前に改善できる点が見つかります。
調査結果を出品判断に使う
仕入れ先の傾向は、次に何を調べるかを考える材料です。実際に商品を選ぶときは、Product Researchなどで販売履歴や価格帯を確認し、個々の商品の状態と発送条件を合わせて見ます。
日本由来の商品に対する買い手の見方を調べる場合も、仕入れ先の調査と実際の販売データは対象も意味も異なるため、区別して読みましょう。
出品前には、仕入れ調査とは別に、商品単位で成約履歴・現在の競合・販売先ごとの送料を確認します。過去に売れた商品でも、コンディションや付属品、販売時期が違えば同じ価格で売れるとは限りません。実物を確認できた場合は、その利点を写真と説明に反映し、確認していない機能は未確認として明確にします。
仕入れ先を増やすと在庫の種類を広げられますが、商品ごとに検品方法や保管条件が変わることもあります。まずは扱える状態基準、必要な写真、動作確認の範囲を決めておき、基準を満たさない商品は仕入れを見送る選択肢も持ちます。売れ筋の情報だけでなく、返品や問い合わせの記録も次回の仕入れに活用してください。
仕入れ経路を比較するときは、最初から大きく在庫を増やす必要はありません。少量から始め、仕入れた商品数、出品できた商品数、成約した商品数、販売までの日数を同じ期間で集計します。仕入れ後に出品できなかった商品が多い場合は、需要より先に仕入れ時の選定基準や検品コストを見直します。売れた商品でも手取り額が想定より低ければ、送料や手数料、梱包費の見積もりを確認します。
こうした記録は、調査レポートの58%という割合を自分に当てはめるためのものではありません。実店舗仕入れが自分の扱う商品や作業体制に合うかを、実際の結果から判断するためのものです。調査は選択肢を広げる参考情報、採算の判断は自身の仕入れと販売実績という役割分担を保ちましょう。
よくある質問
58%という数値はどの調査の結果ですか?
eBayが公開した2026年Recommerce Reportにある、日本のセラーに関する調査結果です。複数市場のセラー全体ではなく、日本について記載された数値として紹介しています。調査結果は回答者の傾向を表し、全セラーの行動を確定するものではありません。
実店舗とオンラインの仕入れ先はどちらが有利ですか?
一概には決められません。実店舗は現物確認がしやすく、オンラインは移動時間を抑えて複数の在庫を比較しやすい特徴があります。商品代以外の費用、状態の確認方法、在庫の継続性を同じ基準で記録し、自分の販売結果から比べてください。
調査の傾向を仕入れ商品の選定に使えますか?
調査だけでは商品を選べません。どの仕入れ経路が回答に多かったかを理解する用途にとどめ、候補商品の成約履歴、販売価格、競合、配送費を個別に確認します。調査結果と実売データを合わせて読む場合も、それぞれの集計対象を確認しましょう。
参照リンク
- 2026 Recommerce Report(eBay Inc.) — 複数市場で行った消費者・セラー調査と日本の仕入れ傾向
- eBay's 2026 Recommerce Report is here(eBay Newsroom) — 2026年調査の公開日と概要
