要点: eBay Bundle Discounts(まとめ買い割引)の設定方法を解説。 683アカウントの稼働実績、累計138万件+の販売データ。
eBayのBundle Discountsは、同じセラーから複数の商品を買うバイヤーへ、購入点数に応じた割引を自動適用する機能です。
単品価格を下げずにまとめ買いを促せますが、全商品へ一律に適用すると、低粗利品や高額品まで割引される可能性があります。
本記事では、2026年9月時点のeBay公式案内を基準に、設定場所、割引率の決め方、除外すべき商品、一部返品時の計算まで解説します。
Bundle Discountsとは|複数購入を促す常設割引
Bundle Discountsは、バイヤーが同じセラーから2点以上の商品を一度に購入したとき、点数に応じた割合割引を適用する仕組みです。
例えば「2点で10%」「3点で15%」「4点以上で20%」のように階層を設定できます。同じ商品の複数購入だけでなく、対象商品を組み合わせる購入にも利用できます。
Bundle Discountsが表示される場所
設定した割引は、対象商品の商品ページ、カート、ストアまたはプロフィールページでバイヤーに案内されます。
割引後の支払額はチェックアウト前に表示され、セラーが注文ごとに計算したり、購入後に返金したりする必要はありません。
単品価格は変更されない
Bundle Discountsを有効にしても、各商品の表示価格そのものは変わりません。
単品購入では通常価格が維持され、条件を満たす複数購入にだけ割引が適用されます。単品価格を守りながら注文点数を増やせることが、通常の値下げとの大きな違いです。
Bundle Discountsの設定方法|3つの入口
設定はeBayアプリ、My eBay、Seller Hubから行えます。日常的に出品を管理している場合は、対象商品を確認しやすいSeller Hubからの設定が分かりやすい方法です。
Seller Hubから設定する手順
- Seller Hubへログインする
- ListingsからActive Listingsを開く
- 対象商品を選択する
- ActionsからAdd or Review Discountsを選ぶ
- 2点・3点・4点以上の割引率を設定する
- 対象外にする商品を確認して保存する
メニュー名や表示位置はアカウントや画面更新で変わる場合があります。Add or Review Discountsが表示されない場合は、My eBayまたはeBayアプリ側のSellingページも確認してください。
Seller Hub全体の画面構成は、以下の記事で解説しています。
アプリとMy eBayから設定する手順
eBayアプリではSellingページからBundlesを開きます。My eBayではAccountからSellingへ進み、Bundle discountsを選びます。
どの入口から設定しても、確認する内容は割引階層と対象商品です。スマートフォンで設定した後も、Seller Hubで除外商品を一覧確認しておくと意図しない割引を防げます。
割引率の決め方|粗利から逆算する
eBay公式は一般例として、2点10%、3点15%、4点以上20%を挙げています。ただし、これは推奨値や利益保証ではありません。
商品原価、販売手数料、送料、梱包費、返品コストを差し引いたうえで、自分の商品の粗利に合う割引率を決めます。
まとめ買い後の利益を先に計算する
確認する式は次のとおりです。
割引後売上
− 商品原価
− eBay手数料
− 実際の送料と梱包費
− 想定する返品コスト
= 割引後の利益
複数商品を同梱すると、1注文あたりの送料や梱包作業を抑えられる場合があります。ただし、重量や箱サイズが上がって送料区分が変わる商品では、点数が増えても配送費が比例して下がるとは限りません。
最初は小さい割引から始める
初回設定では、最低限残したい利益から逆算し、低い割引率で開始します。
変更後は注文数だけでなく、注文あたりの商品点数、割引額、送料、最終利益を確認します。売上が増えても利益額が減っている場合は、対象商品または割引率を見直してください。
手数料を含めた利益計算の考え方は、以下の記事で確認できます。
対象商品の選び方|一律適用を避ける
Bundle Discountsへオプトインすると、対象となる既存出品に加え、その後に作成した新しい対象出品も原則として割引対象へ加わります。
そのため、設定時だけでなく、新規出品後にも対象一覧を見直す運用が必要です。
Bundle Discountsに向く商品
| 商品の特徴 | 向いている理由 | 確認点 |
|---|---|---|
| 同じカテゴリの低〜中単価品 | 関連商品を追加購入しやすい | 同梱後の重量と送料 |
| シリーズ商品 | コレクション需要を作りやすい | 欠品とシリーズの偏り |
| 消耗品や複数使用品 | 同一商品の複数購入が自然 | 在庫数量と補充予定 |
| 送料比率が高い小型品 | 同梱で1点あたり送料を抑えやすい | 配送サービスの重量上限 |
トレーディングカード、CD、パーツ、同シリーズの小物などは、関連商品を選びやすく、同梱メリットも確認しやすいカテゴリです。
除外を検討する商品
- もともとの利益率が低い商品
- 価格交渉を前提に高めの価格を付けた商品
- 大型品や重量品など同梱で送料が上がりやすい商品
- 一点物や高額品など一律割引に向かない商品
- 仕入れや補充が不安定な商品
- すでに別の販促を実施している商品
特に新規出品は自動で対象へ加わるため、高額品を出品した後に除外確認を忘れないことが重要です。
他の割引との違い|重複適用を前提にしない
Bundle Discountsは常設型の複数購入割引です。期間限定のSale eventsや、特定のバイヤーへ届けるクーポンとは目的が異なります。
クーポンやVolume pricingとの関係
eBay公式によると、Bundle DiscountsはeBayサイト全体のプロモーションやSale eventsと組み合わせられます。
一方、セラーが設定するクーポン、Order discounts、Volume pricing、その他の販促コードとは重ねて適用されません。複数のセラー割引に該当する場合は、バイヤーにとって最も有利な割引が適用されます。
| 販促方法 | 主な用途 | Bundle Discountsとの関係 |
|---|---|---|
| Bundle Discounts | 複数商品の購入点数を増やす | 基準となる常設割引 |
| Seller coupon | 特定キャンペーンや再訪促進 | 重複せず有利な方を適用 |
| Order discounts | 注文金額や条件による割引 | 重複適用されない |
| Volume pricing | 同一商品の数量購入 | 重複適用されない |
| Sale events | 期間限定の価格訴求 | 組み合わせ可能 |
「15%のBundle Discountsと20%のクーポンで合計35%引き」のような計算にはなりません。ただし、どの販促が適用されるかによって想定利益が変わるため、実際の表示を確認してください。
送料の扱い|商品割引と分けて設計する
Bundle Discountsは商品価格への割引であり、送料の割引ではありません。
送料は各出品の配送設定に基づいて別に計算されます。複数購入時の送料を調整したい場合は、Combined shippingやShipping discountsの設定を別途確認します。
同梱できる商品だけで試す
商品価格の割引率だけを見て設定すると、複数購入で箱が大型化したときに利益が減ることがあります。
最初は同じ配送サービスで同梱できる商品群に絞り、2点・3点・4点以上で実際の梱包サイズと送料を試算してください。
送料込みの価格設計は、以下の記事で詳しく解説しています。
一部返品の仕組み|残った点数で再計算される
Bundle Discountsが適用された注文の一部だけが返品された場合、返金額は単純な1点分の割引後価格にならないことがあります。
返品後にバイヤーが保持する点数を基準に、適用できる割引階層が再計算されるためです。
一部返品の計算例
eBay公式は、10ドルの商品を3点購入する例を示しています。
| 段階 | 状態 | 金額 |
|---|---|---|
| 購入 | 10ドルの商品を3点 | 30ドル |
| 割引 | 3点で30%割引 | 支払額21ドル |
| 一部返品 | 1点を返品して2点を保持 | 2点割引へ再計算 |
| 再計算 | 2点は20%割引 | 保持分16ドル |
| 返金 | 21ドルから16ドルを差し引く | 返金額5ドル |
この例では、返品した商品の購入時単価7ドルがそのまま返金されるわけではありません。残った2点の割引率が20%へ変わるため、返金額は5ドルです。
計算はeBayが自動で行いますが、バイヤーから質問されたときに説明できるよう、元の割引階層と返品後の階層を確認してください。
設定後の確認方法|注文数より利益を見る
Bundle Discountsの目的は、割引件数を増やすことではなく、利益を守りながら1注文あたりの商品点数を増やすことです。
設定前後で同じ期間を比較し、次の指標を確認します。
4つの指標を記録する
- Bundle Discountsが適用された注文数
- 1注文あたりの商品点数
- 1注文あたりの割引額
- 手数料・送料・原価を引いた利益額
売上の集計方法や販売コストの確認は、Seller Hub Salesレポートの記事も参考にしてください。
在庫と価格も同時に確認する
まとめ買いが増えると、1回の注文で複数商品の在庫が動きます。販売機会が増える一方で、在庫数や仕入先価格が古いままだと、欠品や利益割れの影響も一度に大きくなります。
Exponentialでは、商品リサーチ、仕入先在庫の確認、価格変動の検知を一つの運用へまとめられます。割引施策と在庫・価格管理を同じタイミングで確認することで、複数購入を安定した販売につなげられます。
まとめ|対象を絞って小さく始める
Bundle Discountsは、単品価格を維持したまま、同じセラーからの複数購入を促せる機能です。
- 2点・3点・4点以上の割引率を粗利から逆算する
- 同梱しやすく関連購入が起きやすい商品から始める
- 低粗利品・高額品・大型品を対象から除外する
- クーポンなど他の販促と重ねて適用されないことを確認する
- 一部返品では残った点数で割引率が再計算される
- 新規出品が自動で対象へ加わるため定期的に確認する
最初から全商品へ大きな割引を設定せず、対象を絞って注文点数と最終利益を比較してください。販売数が増えた商品ほど、在庫と価格を正確に保つ運用が重要になります。
よくある質問
Bundle Discountsのメニューが表示されない場合はどうしますか?
まずSeller HubのActive Listingsだけでなく、eBayアプリのSellingページとMy eBayのSellingも確認してください。機能の提供状況、対象アカウント、利用しているeBayサイト、アプリのバージョンによって表示が異なる可能性があります。
別の入口にも表示されない場合は、既存のOrder discountsやVolume pricingで代用する前に、自分のアカウントが対象かeBayサポートへ確認します。名称が似ていても適用条件は同じではないため、設定画面がない状態で本文や画像だけを参考に操作しないでください。
Bundle Discounts対象を毎回確認する必要がありますか?
高額品や低粗利品を新規出品するたびに確認するのが安全です。オプトイン後は新しい対象出品がBundle Discountsへ自動で追加されるため、最初に除外設定を済ませても、その後の出品まで永続的に除外されるとは限りません。
商品数が多い場合は、週次で新規出品一覧と割引対象一覧を照合します。「高額品」「大型品」「利益率が基準未満」の3条件を除外ルールとして決めると、担当者が変わっても判断をそろえやすくなります。
Bundle Discountsの効果は何日後に判断しますか?
一律の日数ではなく、通常の注文サイクルを1〜2回含む期間で比較します。注文数が少ないストアでは、数日だけの結果で割引率を変えると、商品需要や曜日の影響を施策効果と取り違えます。
最低でも変更日、対象商品、割引階層を記録し、設定前後で注文点数と最終利益を比較してください。商品追加や広告開始を同時に行った場合は影響を分けられないため、次回は変更を一つずつ実施します。
参照リンク
本記事で参照したeBay公式ページです。
- Bundle discounts for sellers(eBay公式) — 機能概要、設定経路、対象除外、他の販促との関係、一部返品時の再計算を確認
- Seller News September 2026(eBay Seller Center) — Bundle Discountsを含む2026年9月のセラー向け更新情報
- Seller Hub(eBay公式) — Seller Hubの機能と出品管理画面の公式案内




